ライントランス・.ウエスタントランス・ウエスタン・音工房
オーディオの装置を選ぶ時にその基準は?。全て同じメーカーで統一することはまずありません。
ブランド品を中心に集めた装置をケーブルでつないで音を出した場合、どんな音になるのか?。
装置にはそれぞれ特性があり音を出してみなければわかりません。その結果これで良いのか誰で
も疑問が残ります。
音が重い、感動がわかない、疲れる、低域が強い、高域がきつい、平面的などの問題点。
そこで調整が始まり、この繰り返しで泥沼が続きます。
その中でプロが使うのが’トランスとケーブル’。 ’チンドン屋の音とは’を参照。
ソースによっては音の出方が正反対になります。
1.コンサートホールのような広い空間では残響を伴い音が後方に展開されます。
クラシックやビッグバンド、ジャズボーカルなど大編成のソース。
2.ライブなどの狭い空間では残響はほとんどなく音が前方に展開されます。
小編成のジャズバンドやボーカルなど小編成のソース。
クラシックでは弦楽器が中心でジャズでは金管楽器が中心。再生方法が大きく異なります。
これらを同じ再生装置で再生するのは困難が伴います。
ライントランスはウエスタンでは ’REP’トランス とも言い昇圧トランスとは違って入力と出力
のゲインが同じかまたは近い物でトランスを通して音質を変える効果があります。
ウエスタンの WE−111C トランスは CDの音質をアナログのように聞きやすくことで有名。
アンプの音質を決めるのは回路や真空管、素子よりも入力、出力トランスと言われています。
この特性を生かして外付けでトランスを使います。 ’トランスの材質’で音が変わります。
システムの音質は千差万別ですのでライントランスを複数使って調整していきます。
複数のトランスを直列で連結しますが経験的に音質が劣化することはありません。各トランス
の特徴を合わせた音になります。(以下の4種類)
中低域の改善でウエスタンを使うのが音質改善のポイントです。
うまく調整できれば見違えるような音質になり、目の前で演奏しているような錯覚に陥ります。
なお、’アンプのトーンコントロール機能’は必須で音質の微調整に有効です。
但し、トーンコントロールは使いすぎると中域の音質が濁りますので要注意。
1.音場感と潤いを出すトランス(中低域の改善) ・・・ :ウエスタン, DUKANE
2.中域の奥行き感を出すトランス(中域の改善)・・・・ :JS, Langevin,パートリッジ
3.中高域のザラツキ、モヤモヤを改善するトランス・・・ :UTC, JENSEN
4.音を前面に出すトランス(奥行き感を出す)・・・・・ :ピアレス, ALTEC
利用形態1:カートリッジ〜アンプ間
MC、MM カートリッジとも’外付けフォノイコとアンプの間’で使います。
フォノイコなしで MCトランス又は MMカートリッジに直結するのは要注意。
音質の変化が過大に出る場合があります。
以下は2個を組み合わせる場合の推奨例。
いずれか1個でも OK。または2個以上でも OK。トランスによって効果が変化。
組み合わせ1:
A:DUKANE, JS, Langevin・・潤い、温かみ、響きがある音場感抜群の音。
B:ウエスタン ・・・・・中低域の音質を改善。音場感と潤いがある音。
組み合わせ2:
A:ピアレスまたはALTEC・・歯切れがよく躍動的な音。音が前面にでる。
B:ウエスタン ・・・・・中低域の音質を改善。音場感と潤いがある音。
組み合わせ3:
A: UTC, JENSEN ・・・中高域のザラツキ、中域のモヤモヤ感を改善。
B:ウエスタン ・・・・・中低域の音質を改善。音場感と潤いがある音。
利用形態2:プリアンプ〜パワーアンプ間
セパレートアンプの場合はプリとパワーの間に入れることでライントランスの音質
が加わり、奥行き感が出ます。
アンプによっては不可の場合もありますので要注意。
利用形態3:プリアンプ音質改善
音場感、空気感を出すにはプリアンプの性能が大切です。最近の特性ばかり優れた
プリは高価であっても音場感を出すには逆効果です。
プリアンプには出力トランスが付いていませんが出力トランスを付けると音が良く
なります。聴けば一瞬で判る程です。
プリとパワーのアンプの間にライントランスを入れると同じ効果を再現。
(但し、アンプとの相性で不可の場合もあります)
クラシック、ジャズ、ボーカルでは音場再生に基本的な違いがあります。
クラシックのホール感と、ジャズ、ボーカルのライブ感は正反対の音で同じ条件下では共存不可。
ホール感では残響再生が必須で、ライブ感では残響を減らす必要があります。
ライントランスはこの矛盾を解決。ウエスタンサウンド、アルテックサウンドなど。
楽器の定位が明確になり立体感、奥行き感が出ます。トランスの選定が重要。
UTC ,JENSEN は高域のザラツキ、キツさ、モヤモヤ感、膨らみを改善します。
トランスを選定すれば同じスピーカーでクラシック、ジャズが再生できます。
ライントランスは IN と OUT でインピーダンスの差がある場合、IN と OUT を逆にすると大幅に
音質が変わる場合があります。音量の変化はボリュームで調整。試す価値はあります。
CD の音は規格で16 bit 30〜15,000 Hzと規定されています。
24 bitCD なら余裕で収録できることになり音質上も音の厚みなどを加わえることが出来ます。
歯切れのよいノイズの少ないのが特徴ですが、レコードのような響きと奥行き感、空気感はなく
長時間聞くと疲れが残ります。ライントランスで音質が一変します。
なお、国産トランスは特性ばかりよくて音質がよくありません。
A B
A,B はいずれもライントランスでトランスによって音質が変わります。
複数個組み合わせるのはそれぞれの特徴を引き出すためです。
いずれか1個でも OK。または2個以上でも OK。使うトランスによって効果が異なります。
トランスの選定が重要。なお、’アンプのトーンコントロール機能’は音質の微調整に有効です。
推奨組み合わせ:
A:DUKANE, JS, Langevin・・・・潤い、温かみ、響きがある音場感抜群の音。
B:ウエスタン+ UTC, JENSEN・・音質を柔らかくし音場感と潤いがある音。
試聴室の組み合わせは A:DUKANE B : WE-4001+UTC。それぞれの特性で奥行き感
は抜群。DUKANEは体が包み込まれるような音質。
レコード以上の生の音質に変化。弦楽器、ピアノの音質はベスト。
UTC, JENSENは高域のザラツキ、キツさ、中域のモヤモヤ感、膨らみを改善します。
音質調整用には最適。この組み合わせはレコード再生にも同じく威力を出します。
比較的入手可能でライントランスとしても利用できる WE-111C はウエスタンの中でも代表格で
オーディオシステムには必須のライントランスと言えます。明らかに音質が変わるのが判ります。
JBL、ALTEC、TANNOY などどのスピーカーにも良くマッチしジャズ、ボーカル、クラシック
に対応します。50 年代のモノラル再生には最適。
WE111C に DUKANE 3A80A、UTC, JENSENのいずれかを組み合わせると音に奥行きと張り
が出てきて音場感が UP。
トランスを複数組み合わせる場合にはウエスタンは最終段アンプ側に置く。
MC トランスとライントランスを併用する場合は必ず間にフォノイコを挟む。MCトランスと直結
すると音が歪む場合があります。ライントランスはシステムでその効果が変わります。
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