
’生演奏とオーディオ再生音の差’は歴然としていますが、それは’圧倒的な情報量の差’です。
1.生演奏: クラシックで静粛した無音のコンサートホールの中で数十人の楽団が演奏する楽器の
一つ一つが他に干渉されることなく、ホールの残響を伴った微妙な楽器の響きを直接
聞き取れる生演奏。音の拡散は360度。
2.再生音: これを録音媒体に磁気信号や電気信号として記録し、レコードに刻む場合高域低域を
調整。レコード再生時にはRIAAカーブでこの調整を戻す。(イコライザー)。
このレコードをオーディオ装置で電気信号としてスピーカーを鳴らして聴く再生音。
音の拡散は収録マイクの位置と数。
レコードのカッティングは1kHzを基準として低域を少なく,逆に高域を多くした上で行われ
るため、再生時にはそれとは逆の特性を持ったイコライザーをかけなければなりません。
この再生時に用いられるイコライザー特性が EQカーブ(RIAAカーブ)です。
生演奏の微妙な楽器音の変化,ホールの響き,聞き手と楽団の距離感,音の拡散 など表に出ない情報
が再生音では切り捨てられています。ここに圧倒的な情報量の差が生まれます。
オーディオ装置を替えると音の変化がわかるのは人の可聴範囲(〜20,000Hz)内のことでこの可聴
範囲を超えると判断が付きません。範囲内で生演奏に近づける方策を見つけるのが重要です。
試聴室のシステムは 40 年間の苦闘の結果、一定の生演奏レベルに到達しています。
ここ 25 年間は変更ありません。少しでも変更するとバランスが壊れます。この経験から学んだこと
は以下の通りです。
情報量とは
わかりやすく定義すると以下の3点となります。
1.楽器の定位 → すべての楽器がどこで鳴っているかがわかる。
2.音場感 → 広がり,奥行き,空気感,ホール感,ライブ感 がある。
3.音質の3要素 → 潤い,温かみ,響き がある。
現状システムで情報量を増やすには ’情報量と音質改善’を参照。
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1.ピアノの音
オーディオで生演奏を再生する基準となるのはピアノの再生音です。どの装置でもピアノはそれなり
の音が出て一聴すればまともな音に聞こえます。しかし、この音の再生音がすべての楽器の再生音に
影響を与えます。
また、音を調整した時の変化を見極めるにもピアノは最適でピアノのソロ演奏をうまく使うことです。
”コロ〜ン”と残響を伴う澄み切った高域の”コロコロ”音、これは倍音の再生によるもの。音場感
がある音。吸い込まれるような音。目を見張るような音。感動的な音。
2.弦楽器の音
バイオリン(第1、第2)、ビオラ、チェロ、コントラバスの演奏位置が明確に分離し聞き取れるか。
特にバイオリンは高域のためコンチェルトの時と管弦楽の時では聞こえ方が違います。前者ではソロ
の音が明確にきつめの音できこえ、後者では集合としての音が柔らかく聞こえます。
尚且つ、ダンゴ状態でなく複数の楽器の集合が聞き取れるかです。
ビオラは中音域の集合として柔らかさが特に重要。普通は弦楽器全体がダンゴ状態になっています。
特にコントラバスは重低域のため音と位置を判断するのはほとんど困難で埋没してしまいます。
3.ティンパニーとシンバルの音
クラシック再生の上で最も重要な楽器の再生です。このティンパニーとシンバルの再生で生演奏の
再生かどうかが決定的に判明します。左右中央の一番奥で明確に聞き取れるかが重要です。
ほとんどが聞き取れません。
4.管楽器の音
左右中央、中段に位置する管楽器はなかなか聞き取れない楽器ですが、トランペット、トロンボーン、
ホルンなどの金管楽器はその楽器が区別できてはっきり聞き取れることが重要です。
フルート、クラリネットなどの木管楽器は音量が小さいのでかすかに聞き取れればOK。
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1.ピアノの音
オーディオで生演奏を再生する基準となるのはピアノの再生音です。どの装置でもピアノはそれなり
の音が出て一聴すればまともな音に聞こえます。しかし、この音の再生音がすべての楽器の再生音に
影響を与えます。
また、音を調整した時の変化を見極めるにもピアノは最適でピアノのソロ演奏をうまく使うことです。
”コロ〜ン”と残響を伴う澄み切った高域の”コロコロ”音、これは倍音の再生によるもの。
音場感がある音。吸い込まれるような音。目を見張るような音。感動的な音。
2.サックスの音
小編成のジャズでは楽器の区別はどの装置でも出来ますが生々しさを再現するのは困難が伴います。
比較判断できるのがサックスです。中でも低域がでるテナーサックスが判断基準には最適です。
生を聴いた時の独特の吹き出すような「ブリブリ」感。空気を伝わってくる生々しさが基準と
なります。空気の震えが再現できればOKです。アルトサックスでは空気感の再現が難しくなります。
3.ベースの音
ライブ演奏を聴くとベースの音はかすかに聞こえるだけで表には出てきません。オーディオでは
ベース音が表に出過ぎて低域が膨らんでいます。
弦の振動(うなり)を伝えるのが主で音量はできるだけ絞るのが鉄則です。
ベースの音量が大きいと中低域が膨らみ中高域の解像度が悪くなります。特にソロの場合は音量よ
りもうなりの方が重要です。
4.ドラムの音
ドラムの音もベースと同じで表に出てくるものではありません。ソロの場合を除いてかすかに明確
に聞こえてくるのがコツです。
特にブラシの音は重要で乾いたような独特のこすれる音が埋没することなく、明快に再現できなけ
ればなりません。ほとんどが埋没しています。ブラシの音が飛び出してくるイメージ。
共演の音がドラムにまとわりつかない音。